なぜアスリートはファイトケミカルの効果を知った方がいいのか

アスリートは日々のトレーニングで筋肉を極限まで追い込み成長を目指しています。
その中で脂肪をできるだけカットし、筋肉を増やすという作業を行うと、
免疫機能が低下する恐れがありますので、栄養面に特に敏感になる必要があります。

今回は「ファイトケミカル」について紹介していきます。

そもそもファイトケミカルって?

ファイトケミカルとは

ファイトケミカルとは、野菜や果物、海藻などから発見された化学物質であり、
これが人間の健康維持や免疫力のアップに効果があるのではないかと、
最近ひそかに注目を集めているものです。

ちなみに「ファイト」とは「fight(闘う)」ではなく、「phyto」と書きます。

人間の体の不調を引き起こす原因であるのが活性酸素ですが、
これが酸化を引き起こし様々な影響を及ぼします。
これを抑制できるのではないかとされているのがファイトケミカルです。

ファイトケミカルに該当する成分

ではこのファイトケミカルですが、一体どんなものがあるのでしょうか。
実は皆さんが意外と知っているものがファイトケミカルだったりもします。

ポリフェノール

まずはポリフェノール。
これは赤ワインやブラックチョコレートに含まれている成分ですね。

このポリフェノールは、活性酸素の除去に効果を発揮するといわれています。
ただし、体質によりポリフェノールの頭痛を引き起こしてしまう人もいます。

カロテン類(カロテノイド)

α、β、γ-カロテンなど、カロテンといっても様々あります。
このカロテンは、ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に含まれており、
ビタミンAに変化します。

ビタミンAは視力低下防止や免疫力向上に役立つ栄養素です。

テルペン類(テルペノイド)

これは聞いたことがない人が多いでしょう。
このテルペン類は、ミカンやレモンなどの柑橘類に含まれており、
がん細胞を抑制する効果があるといわれています。

硫黄(イオウ)化合物

硫黄化合物は、ニンニクやネギなどの刺激のある香り成分の総称で、
免疫機能を高めるほか、疲労を軽減してくれる効果も期待できます。

よく風邪をひいたらネギやニンニクを食べると良いというイメージがありますが、
このイオウ化合物が効果を発揮してくれていたんですね。

β-グルカン

これはキノコに含まれる成分であり、
上記のファイトケミカルと同様に免疫機能を改善するほか、
腸内環境を整える効果も期待できます。

リコピン

トマトやスイカに含まれる赤い成分で、
抗酸化作用があります。

ルテイン

トウモロコシやホウレンソウなどに含まれており、
目の健康を保つ効果が期待されており、
最近ではルテイン配合のサプリメントが販売されています。

アントシアニン

ブルーベリーに多く含まれ、
視力の改善に効果がある栄養素です。

なぜファイトケミカルが最近注目を浴びているのか

ファイトケミカルの主な役割である”抗酸化作用”とは

先ほど少し紹介しましたが、活性酸素により人間の体は酸化します。
人間の病気のほとんどはこの活性酸素が原因だといわれています。

また、加齢に伴い体の酸化が進み、
それによりシワができたり、衰えを感じるようになります。

そして激しいスポーツを行うことにより、
この活性酸素の発生を引き起こすといわれています。

ファイトケミカルはこの活性酸素を除去する働き(抗酸化作用)がありますので、
一般人はもちろんのこと、競技でのパフォーマンスを維持する上で、
ファイトケミカルの効果は非常に重要です。

え?そもそも酸化ってどういうこと?

酸化とは、簡単に言えば「錆びる」ということです。
先ほどから紹介している活性酸素は、
私たちがひび吸収している酸素の全体の2%を占めるとされます。

自転車などが錆びると動きが悪くなりますよね?
これと同じで、体が錆びれば体も不調を感じるようになります。

シワが増える、白髪が増える、骨がもろくなる、
そしてアスリートにとって欠かせない筋肉も減っていきます。

病気や生活習慣病にも影響する?

酸化は人間にとっては避けられないことです。
しかしやはり可能な限り酸化を食い止めるようにしないと
病気の原因にもなってしまいます。

まず、ガンの原因になるほか、
弱った血管が原因で動脈硬化を引き起こす原因にもなります。

そのほか心臓病、脳血管障害などの循環器系の病気の原因にもなります。
また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の原因にもなります。

病気の原因の90%が活性酸素といわれており、
歳をとって健康な人とそうでない人の差は、
活性酸素の量によるといっても過言ではないでしょう。

活性酸素を除去することにより、こうした様々な病気を防ぐことができますし、
アスリートの場合には、高いパフォーマンス維持できるということになります。

どれだけ抗酸化作用があるかの指標となる”ORAC値”とは

”ORAC値”とは、「活性酸素吸収能力値」のことを指します。
つまり、この値が高いほどに活性酸素を吸収・除去してくれるということで、
ORAC値が高い食品を摂取することが酸化を防ぐための最善策ということになります。

一般的な食品としては、黒大豆・ホウレンソウ・ブルーベリーがこの値が大きいとされます。

アスリートにとってファイトケミカルは役に立つのか

先ほどから紹介しているように、活性酸素をいかに除去できるかで、
健康に生きることができるかどうかの分岐点になります。

そしてアスリートにとって怪我や病気は最大の敵ですが、
これらも活性酸素が増えることにより引き起こされます。

疲労回復に関して

活性酸素により、練習での疲労が翌日になっても抜けないという状態が続き、
パフォーマンスの低下、最悪の場合には怪我にもつながってしまいます。

ファイトケミカルには疲労を回復する効果があるものもあるので、
特に疲労を感じている場合には、ニンニクなどにふくまれる
硫黄化合物を摂取するといいでしょう。

パフォーマンスに関して

アスリートのパフォーマンスを左右するのが筋肉です。
活性酸素の増加は筋肉の減少や弱体化を引き起こします。

ですので、トレーニングによって強い筋肉を作るうえでは、
練習内容はもちろん、活性酸素を除去するということも意識しなくていいけません。

実際にどうやってファイトケミカルを摂取すればいいのか

食品や料理から摂取する

ファイトケミカルはスーパーにあるような食材にも多く含まれます。
上記に記載のように、カロテン類ならニンジン・カボチャ、
硫黄化合物ならネギやにんにくなど、比較的安価で購入できます。

ファイトケミカルが含まれる食品を多く摂取するには、
スープやなべ物にして煮込むといいでしょう。

煮込むことによって栄養素もより引き出されますし、
そのまま食べるよりも柔らかくなり、食べやすくなります。

カレーやシチューに入れて食べるのもいいでしょう。

足りない部分をサプリメントで補う

しかし、毎日毎日意識してファイトケミカルの含まれる食材を食べるのは難しいですし、
ブルーベリーをスープに入れることもできないですし、
もしかしたらトマトやニンジンが嫌いなどのケースもあるでしょう。

そこで役に立つのがサプリメントです。
ルテインやアントシアニンなどの目の健康を保つサプリメントは有名ですが、
そのほかにもカロテンもサプリメントから摂取できます。

例えば、マルチビタミン系のサプリメントにもカロテンが含まれるものもあります。

基本的には食事から摂取するのが望ましいですが、
自分が嫌いな食材を考えてみて、その食材にファイトケミカルが含まれていれば、
そのファイトケミカルが足りていないということになります。

ですので、足りないものをサプリメントから摂取して補うようにしましょう。

まとめ

ファイトケミカルは様々な種類があり、人間の健康を維持するうえで重要である。

ファイトケミカルは人間の不調を引き起こす活性酸素を除去する効果がある。

体の酸化を引き起こす活性酸素は、万病のもと。いかに抗酸化をするかがカギである。

激しい運動をするアスリートにとって、ファイトケミカルは特に重要である。

多くのファイトケミカルを効率的に摂取するには、食材・サプリメントを組み合わせて摂取する。