スポーツ選手が知るべき疲労回復に効果のある食事と栄養素

人間にとって、生きている以上疲労は切っても切れない関係にあります。

特に運動をする人にとっては、特に疲労を感じやすく、
日々のトレーニングで蓄積した疲労が抜けきらず、
翌日のパフォーマンスを低下させてしまう恐れもあります。

今回は疲労のメカニズムや疲労回復について、
食事面や栄養素からの視点で解説していきたいと思います。

そもそもなぜ疲労回復が大事なのか?

疲労回復ってどういうことか

疲労とは何か?

疲労とは、言うまでもなく疲れのことですが、
この疲労が生じる原因は、人間が生命維持活動のために、
「もうこの辺でやめておこう」というシグナルを送ることで発生します。

どうしても疲労はネガティブなイメージとして捉えられがちですが、
この疲労を感じることができないと、体が破壊され、
取り返しのつかないことになってしまいます。

当然、心肺機能や筋肉量によって、
疲労を感じるタイミングは個人差があります。

スポーツ選手の疲労回復スピードを高めることの重要性

・練習の質が高くなりづらい

プロのアスリートはもちろん、中高生の部活動でも、
毎日のように練習があるというケースは多いでしょう。

若い分自然な回復力は成人よりも持っていますが、
それでも日々運動を行うことで、疲労は確実に蓄積されていきます。

疲労を感じた状態で次の運動を行うと、
100%のパフォーマンスを発揮しにくくなります。

そして、疲労の蓄積が怪我の原因になることもありますし、
疲労骨折などという言葉はその名の通り疲労の蓄積が原因で生じる怪我です。

・ケガが増えてしまう

疲労の蓄積により、筋肉系の怪我や関節、骨を
怪我してしまうリスクが高まります。

筋肉に関して言えば、軽いもので筋肉の炎症、
重いものだと肉離れや筋断裂が生じます。

また、関節のすり減りによる肘・膝・肩の痛みや、
先ほども紹介した疲労骨折のリスクが高まります。

ただでさえ疲労によりパフォーマンスが低下しているのに、
これに加えて怪我までしてしまっては、練習自体ができなくなり、
競技能力を低下させてしまいます。

どうやって疲労回復スピードを早めるのが良いか。

・栄養バランスの取れた食事

疲労を回復させるうえでは様々な要素が大事になりますが、
食事はとても大事です。

練習後に何を食べるかによって、翌日の疲労度が変わってきますので、
練習終わりだからといって好きなものを好き放題食べるというのではなく、
パフォーマンスを考えた食生活を心がけましょう。

摂取すべき栄養は、タンパク質・糖質・脂質の必須栄養素を
バランスよく摂取する必要がありますが、
特にタンパク質の摂取は疲労回復にも効果があります。

糖質も疲労回復に効果がありますが、過度な摂取は禁物ですし、
脂質については言うまでもなく、過度な摂取は血行の悪化を招き、
疲労回復を遅らせるリスクもあります。

・睡眠

睡眠もしっかりとらなければいけません。
人間は寝ている間に脳と体を休ませています。

睡眠の量はもちろん、
どれだけ深い睡眠がとれているかというのが重要になります。

ですので、寝る前のカフェインの摂取や
スマホ・パソコン・テレビ、電気をつけっぱなしにしての
入眠は絶対に避けましょう。

・アクティブレスト

アクティブレストという言葉は
あまり聞きなれない言葉かもしれません。

しかし、疲労を除去・軽減するためには非常に重要です。

アクティブレストとは、
積極的に(アクティブ)に運動を行うことで血行を促進させ、
疲労物質の除去を狙うことを指します。

アクティブに、といっても激しい運動ではなく、
イメージとしては練習後のクールダウンのための
軽いジョギングやストレッチになります。

練習後にすぐ帰宅、というのではなく、
ケアとしてのジョギングやストレッチを取り入れることも意識してみましょう。

疲労回復を早めるための食事とその方法

食事を取るタイミング

疲労を回復するために栄養を摂取することが大事なことは先ほど述べましたが、
摂取のタイミングが大事になります。

まず、運動後の体は飢餓状態にあり、
栄養を吸収するスピードが通常時よりも高まっています。

このタイミングでとりたい栄養素としては、
プロテインや
BCAAなどのアミノ酸系サプリメントです。

プロテインは吸収が早く、素早く筋肉に取り込まれますので、
運動後の栄養摂取に向いています。

プロテインというと筋肉を成長させるためのものというイメージがありますが、
疲労回復にも一役買っています。

プロテインを摂取してから食事をとるという流れが理想です。

食事内容としては、先ほど紹介の通り必須栄養素をバランスよく摂り、
タンパク質を多めに摂取しましょう。

疲労回復を早める上で重要な糖質のGI値とは

GI値という言葉をご存知でしょうか。

これは、グリセミック・インデックス値とも呼ばれ、
血糖値の上昇スピードを数値化した値を言います。

このGI値が低いほど、血糖値の上昇が緩やかになり、
逆に高いと素早く血糖値を上昇させます。

通常、GI値が低い食品はダイエットに適していることから積極的な摂取が推奨されますが、
疲労除去の観点からは、運動後は少しGI値の高い炭水化物を摂取することが推奨されます。

筋肉に糖質を素早く送り込むことで回復が早まり、また成長にもつながります。

ですので、タイミングに合わせて摂取する炭水化物の種類を変えるということもおススメです。

どんなものを摂取するのか

・炭水化物(糖質)

先ほど紹介したGI値を意識して摂取しましょう。

運動後はGI値の高めの炭水化物の摂取が推奨されますが、
例えば白米やうどんがおススメです。

また、サプリメントの形でマルトデキストリンという粉末の糖分があります。
これは粉飴というものであり、非常に吸収が早いので、
プロテインシェイクと一緒に摂取するというのもいいでしょう。

ただし、寝る前や深夜に大量の炭水化物を摂取すると成長ホルモンがうまく分泌されず、
昼回復が逆に遅れてしまいますので、注意しましょう。

・たんぱく質

たんぱく質は非常に重要です。

プロテインシェイクを練習後に摂取した後の食事でも、
しっかりとたんぱく質は摂取したいところです。

たんぱく質は肉や魚・大豆製品に含まれますが、
動物性たんぱく質のほうがより体に吸収されます。

肉には余計な脂質も含まれていますので、食べ過ぎないようにするか、
脂肪分が多い皮を剥いで調理したり、
脂身の少ない部位を食べるということを心がけましょう。

運動前、運動中に取ると疲労回復に良いもの

運動前や運動中に摂取する栄養素が、疲労度を左右することもあります。

疲労は血行の不良などにより感じます。

そこで、血行を促進するための栄養素として、
運動前にシトルリンやアルギニンを摂取することをお勧めします。

これらの栄養素は、血管拡張作用を有し、血行をスムーズに強いてくれます。

そして、運動中にはBCAAや糖分を摂取しましょう。

BCAAは疲労の軽減および集中力維持に効果がありますので効果的ですし、
糖質はエネルギー源としての役割を果たします。

バランスの良い食事を取る具体的な方法

主食でエネルギーを補給する

バランスの取れた食事を摂取する上で、
まずは主食でエネルギーを補給する必要があります。

先ほど述べたように、糖質は疲労の軽減に効果がありますので、
適度な量を摂取しましょう。

菓子やジュースなどの飲料からの糖質ではなく、
お米やうどんといったものから糖質を摂取するようにしましょう。

副菜でコンディションを整える

副菜も大事です。

肉や魚とご飯というだけでは不十分であり、
野菜や海藻からビタミンやミネラルを摂取することも大事です。

例えばサラダに抗酸化作用のある野菜(トマトなど)を入れたり、
みそ汁にシジミを入れて内臓系の回復を促すということも非常に大事です。

主菜を食べて筋肉を強化する

主菜はアスリートにとってはとても大事です。

アスリートの場合、
1日の必要なたんぱく質量は最低でも体重
×1.5gは欲しいです。

もちろんプロテインを摂取することも大事ですが、サプリメントに頼り切らず、
食事からまずはたんぱく質をとることを意識しましょう。

揚げ物や脂肪の多い肉を食べるのではなく、
なるべくたんぱく質を中心に摂取できるような食材食べたいところです。

メニューとしては、鶏むね肉を使った蒸し料理や、
無駄な脂質を落とすことのできるしゃぶしゃぶはおススメです。

また、マグロの赤身の刺身に山芋をすりおろしたものを混ぜることで
たんぱく質の摂取に加えて疲労回復にも効果がありますので、非常におすすめです。

粘りのある食材は疲労回復に効果を発揮するものが多いので、
そのほかにも納豆とオクラを混ぜるなどもいいでしょう。

乳製品をとって骨づくり

怪我に強い体を作るうえでは、骨の健康はとても大事です。
強い骨を作るには、カルシウムをしっかり摂取しておきたいところです。

乳製品にはカルシウムが豊富に含まれますので、
日々の食事に牛乳をプラスしてもいいでしょう。

プロテインを牛乳で割って摂取すれば、
たんぱく質とカルシウムを同時に摂取できます。

果物を食べてコンディションを整える

果物の摂取も大事です。

果物に含まれる果糖は素早くエネルギーになり、
体のコンディションを整える効果があります。

上記の乳製品と組み合わせるのも効果的です。

例えば、ヨーグルトにバナナやリンゴを入れるだけで
カルシウムと果糖を同時に摂取可能です。

 

まとめ

以上、疲労回復に関する栄養摂取に関して解説してきました。

アスリートに疲労はつきものであり、
いかにうまく付き合っていけるかが
能力の向上やパフォーマンスの発揮を左右します。

是非今回紹介した内容を参考にして、
疲労に負けない強い体を作っていきましょう。